「クーリクで遺伝子検査済みです」と言われて子犬・子猫を迎えたものの、手元の証明書を見ても判定区分の意味がつかめない——こうした飼い主からの声は多いです。
「クリアって書いてあるけど、この子は絶対に病気にならないということ?」「キャリアと出たけど、次に何をすればいい?」こうした問いは、ショップスタッフにも聞きにくいテーマです。
この記事では、クーリクの検査範囲の全容・3つの判定区分の意味・クーリクが対応していない疾患をPontely(ポンテリー)でどう補完できるかを解説します。購入前の方も、すでに迎え入れた方も、読み終えたあとに「自分のペットに今すべきこと」が一つ決まる内容です。
- クーリクが対象とする犬種・猫種と検査疾患の全容
- 「クリア」「キャリア」「アフェクティッド」の判定区分の意味と飼い主がとるべき行動
- クーリク未対応の疾患と、Pontelyで補完できる内容
クーリク遺伝子検査で調べられる疾患と件数
クーリクの遺伝子検査は犬25犬種・猫21猫種を対象とし、各犬種・猫種につき1疾患を検査する設計です。「クリア=すべての遺伝性疾患が問題ない」ではなく、「検査対象の1疾患について陽性変異が確認されなかった」という意味です。
各犬種・猫種で最も発症リスクが高く重篤度の高い疾患を1つ選んで集中的に検査する——これがペットショップ各社に共通する検査設計の考え方です。クーリクに限った話ではありませんが、1疾患の検査が前提である以上、「見えていない空白」が必然的に生まれます。
クーリクの証明書に記載された疾患と、後述するPontelyで追加できる疾患を照らし合わせることで、「自分のペットについて現時点で把握できていないリスク」の範囲が具体的に見えてきます。

犬種別の検査対象疾患数

クーリクは犬25犬種を対象に、各犬種1疾患の遺伝子検査を実施しています。
主要犬種のクーリク検査疾患とPontelyの比較
以下の表は、クーリク公式ページで確認した主要5犬種の検査疾患と、Pontelyが同犬種に追加で検査できる疾患(Healthプラン)を比較したものです。クーリクの証明書と照らし合わせながら確認してください。
| 犬種 | クーリク検査疾患 | Pontely Starterプランの対応 | Pontelyで追加できる未検査疾患(Healthプラン) |
|---|---|---|---|
| トイプードル | 進行性網膜委縮症(PRA) | PRA-PRCD(同系の変異を検査) | フォンウィルブランド病タイプI(vWD1)、変性性脊髄症(DM) |
| チワワ | 進行性網膜委縮症(PRA) | PRA-PRCD(同系の変異を検査) | 変性性脊髄症(DM)、神経セロイドリポフスチン症(CL-MFSD8) |
| ポメラニアン | 高尿酸尿症 | 高尿酸尿症(同疾患・追加検査不要) | 進行性網膜委縮症(PRA-PRCD)、変性性脊髄症(DM) |
| 柴(豆柴含む) | GM1ガングリオシドーシス | GM1ガングリオシドーシス(同疾患・追加検査不要) | 進行性網膜委縮症(PRA-PRCD)、変性性脊髄症(DM) |
| ミニチュアダックスフント | 進行性網膜委縮症(PRA) | PRA-RPGRIP1(遺伝子変異型が異なる可能性あり) | ムコ多糖症、神経セロイドリポフスチン症(CL-PPT1) |
この表から分かる点が2つあります。クーリクでクリア判定が出た疾患については、Pontelyで重ねて検査する必要はありません。一方、「Pontelyで追加できる未検査疾患」列に記載された疾患については、クーリクの検査範囲に含まれておらず、現時点で遺伝的リスクが不明な状態です。
トイプードルを例にとると、クーリクでPRAがクリアだったとしても、フォンウィルブランド病タイプI(vWD1)(止血因子の異常による出血傾向)と変性性脊髄症(DM)については、何の情報もない状態が続いています。「クーリクの証明書は購入時点での安心材料の一つ」という理解が正確です。
クーリクが対象とする全犬種一覧
クーリク公式で確認できた検査対象犬種25種と検査疾患の一覧です。自分の犬種がこの一覧に含まれているか確認してください。含まれていない犬種の場合、クーリクの遺伝子検査は実施されていません。
| 犬種 | 検査疾患 |
|---|---|
| プードル(トイ) | 進行性網膜委縮症(PRA) |
| プードル(ミニチュア・スタンダード) | 変性性脊髄症(DM) |
| ダックスフント・カニーンヘン | 進行性網膜委縮症(PRA) |
| ダックスフント・ミニチュア(スムース・ロングヘア) | 進行性網膜委縮症(PRA) |
| チワワ | 進行性網膜委縮症(PRA) |
| ウェルシュ・コーギー・ペンブローク | 変性性脊髄症(DM) |
| 柴 | GM1ガングリオシドーシス |
| ポメラニアン | 高尿酸尿症 |
| ヨークシャー・テリア | 進行性網膜委縮症(PRA) |
| ミニチュア・シュナウザー | 第7因子欠乏症 |
| フレンチブルドッグ | 変性性脊髄症(DM) |
| パグ | 変性性脊髄症(DM) |
| アイリッシュ・セター | 白血球粘着不全症 |
| アメリカン・コッカー・スパニエル | 変性性脊髄症(DM) |
| ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア | フォンウィルブランド病タイプI(vWD1) |
| キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル | 変性性脊髄症(DM) |
| ゴールデン・レトリーバー | 進行性網膜委縮症(PRA) |
| シェットランド・シープドッグ | 変性性脊髄症(DM) |
| ジャック・ラッセル・テリア | 変性性脊髄症(DM) |
| ドーベルマン | フォンウィルブランド病タイプI(vWD1) |
| パピヨン | フォンウィルブランド病タイプI(vWD1) |
| ボーダー・コリー | 神経セロイドリポフスチン症(CL) |
| ボクサー | 変性性脊髄症(DM) |
| ミニチュア・ピンシャー | 変性性脊髄症(DM) |
| ラブラドール・レトリーバー | 進行性網膜委縮症(PRA) |
25犬種のうち10犬種がDMを検査対象としている点が目を引きます。変性性脊髄症(DM)は、脊髄が徐々に変性し、後ろ足の麻痺から全身の運動障害へと進行する難病です。10歳前後から発症する例が多く、「年齢を重ねてから突然後ろ足がふらつき始めた」という症状の背景に、この遺伝子変異が関与しているケースがあります。このような症状がみられる場合は、早めに獣医師に相談してください。
クーリクがDM対応犬種を多く設定しているのは、発症率と重篤度を重視した設計です。自分の犬がこの一覧に含まれていない犬種の場合、クーリクの遺伝子検査は実施されていません。その場合の対処については後述の「Pontelyで補完する方法」で解説します。
DM対応が10犬種に及ぶのは、重篤度と発症率の高さゆえです。
クーリクの証明書に記載されていない疾患のリスクを把握したい場合、Pontelyの犬種別プランが最短の選択肢です。
\未検査の疾患リスクをまとめて把握できます/
猫種別の検査対象疾患数
クーリクの猫向け遺伝子検査は21猫種を対象とし、各猫種に対して1疾患が検査されます。検査対象疾患は主に多発性嚢胞腎(PKD)・肥大型心筋症(HCM)・ピルビン酸キナーゼ欠損症(PK欠損症)の3疾患に集約されています。
PKDは腎臓に嚢胞が形成され、徐々に腎機能が低下する進行性疾患です。スコティッシュフォールドやアメリカンショートヘアなど人気猫種での発症率が高いことが知られています。
HCMは心筋が肥大する心疾患で、無症状のまま突然死を招くリスクがあります。呼吸が速い・元気がないといった症状がみられた場合は、速やかに獣医師に相談してください。
主要猫種のクーリク検査疾患
クーリクが対象とする主要10猫種(全21猫種の代表例)と検査疾患は以下のとおりです。


| 猫種 | クーリク検査疾患 |
|---|---|
| スコティッシュフォールド(ロングヘア含む) | 多発性嚢胞腎(PKD) |
| アメリカンショートヘア | 多発性嚢胞腎(PKD) |
| マンチカン | 多発性嚢胞腎(PKD) |
| ブリティッシュショートヘア・ロングヘア | 多発性嚢胞腎(PKD) |
| ラグドール | 肥大型心筋症(HCM) |
| メインクーン | 肥大型心筋症(HCM) |
| ペルシャ(チンチラ以外) | 多発性嚢胞腎(PKD) |
| ノルウェージャン・フォレストキャット | ピルビン酸キナーゼ欠損症(PK欠損症) |
| ベンガル | ピルビン酸キナーゼ欠損症(PK欠損症) |
| アビシニアン | ピルビン酸キナーゼ欠損症(PK欠損症) |
残りの11猫種(サイアミーズ、シンガプーラ、ソマリ、エジプシャンマウ等)はいずれもPK欠損症またはPKDが検査対象です。犬の検査と比べてシンプルな構成ですが、これら3疾患以外の遺伝性疾患——たとえばラグドールの脊髄筋萎縮症や、スコティッシュフォールドの骨軟骨異形成——は検査対象外です。
「PKDがクリアだから安心」は、あくまで「PKDについては」という限定的な意味です。猫への追加の遺伝子検査を検討する場合は、Pontelyの猫版プランが選択肢になります(詳細は後述)。
クーリクの検査範囲と証明書の意味を把握した上で、追加検査の具体的な手順を確認したい場合は、Pontelyの公式サイトで犬種・猫種別のプランを直接確認するのが最短ルートです。
\犬・猫どちらの検査プランも対応しています/
クーリク遺伝子検査3区分の意味と飼い主が取るべき行動


クーリクの遺伝子検査結果は「クリア」「キャリア」「アフェクティッド」の3区分で返ってきます。どの区分に該当するかによって、飼い主が取るべき行動はまったく異なります。


各区分の定義を正確に把握しておくことが、証明書を受け取ったあとの判断を誤らないための出発点です。「クリアだったから何もしなくていい」という理解は、残念ながら正確ではありません。
クリア判定後の飼い主アクション
クリア判定は「検査した疾患の原因遺伝子変異が検出されなかった」という意味です。その犬・猫の健康全般を保証するものではありません。
この定義の「検査した疾患の」という部分が最も重要です。トイプードルが進行性網膜委縮症(PRA)のクリア判定を受けた場合、それが保証するのは「PRAの原因遺伝子変異を持っていない」という事実のみです。DM(変性性脊髄症)やフォンウィルブランド病については、クリア判定は何も語りません。
感染症・腫瘍・生活習慣に起因する疾患も、遺伝子検査では予測できません。「遺伝子検査でクリアが出た=健康で長生きできる」という解釈は不正確です。正確には「検査した1疾患についてはリスクが低い」です。
クリア判定後に飼い主がやるべきことは2点です。まず、検査対象外の疾患リスクを把握するために、犬種ごとに推奨される疾患をPontelyなどで追加確認してください。もう一点は、かかりつけ獣医師による年1回の健康診断を継続することです。遺伝子検査はあくまで「生涯の健康管理の起点」であり、定期的なモニタリングと組み合わせてはじめて意味を持ちます。
クーリクが検査対象外の疾患を補完したい場合、Pontely(ポンテリー)なら飼い主が個人でWebから申し込めます。
キャリア判定と繁殖リスクの実態
キャリア判定は「原因遺伝子の変異を1コピー持っている(ヘテロ接合体)状態」を意味します。自身は通常発症しませんが、繁殖する場合には次世代へのリスクが生じます。
遺伝子は両親から1本ずつ受け継ぐため、変異遺伝子が1本あっても、もう1本が正常であれば発症を抑制できます。これがキャリアが「通常は発症しない」理由です。問題は、そのキャリア個体が繁殖した場合です。
キャリア個体同士を交配すると、生まれてくる子の遺伝子型は確率論的に以下のように分布します。
| 子の遺伝子型 | 確率 | 判定区分 |
|---|---|---|
| 変異なし(正常×正常) | 25% | クリア |
| 変異1本(正常×変異) | 50% | キャリア |
| 変異2本(変異×変異) | 25% | アフェクティッド |
キャリア同士の交配では、4頭に1頭の確率でアフェクティッド(発症リスクあり)が生まれます。繁殖を考えている場合は、相手となる個体の遺伝子検査結果を確認し、キャリア同士の組み合わせを避けることが推奨されます。この点についてはブリーダーや獣医師に必ず相談してください。
一方、繁殖を行わない一般的な飼育では、キャリア判定が日常生活に与える影響はほぼありません。特別な食事制限や運動制限は不要なケースがほとんどですが、主治医に確認した上で判断してください。
アフェクティッドと発症確率の関係
アフェクティッド判定は「原因遺伝子の変異を両親から受け継いだ(ホモ接合体)状態」を意味します。発症リスクは高まりますが、必ずしも発症するわけではありません。
クーリク公式には「遺伝子異常のリスク結果が出ても必ず発症するとは限りません」と明記されています。「アフェクティッド=確実に発症する」は誤りです。遺伝子変異の有無は発症リスクの指標であり、環境要因・生活習慣・医療的な介入によって発症タイミングや重症度が変わることがあります。
アフェクティッドと判定されたペットに対してクーリクが取る対応は2点あります。


まず全額返金の制度です。クーリク公式では「遺伝子異常のリスク結果が出た場合に限り全額返金する」と記載されています。希望する場合の手続き詳細は、クーリクのカスタマーサポート(0570-07-1122、受付10:00〜20:00)または公式サイトで確認してください。
もう一点は、引き続き飼育する場合の対応です。アフェクティッド個体がどのような疾患のリスクを持っているかを事前に把握することで、かかりつけ医との相談・早期発見のための定期検査・症状が出た際の対処準備が可能になります。判定結果は「飼育計画を立てるための情報」として活用してください。
返金を選ばず飼い続ける場合、その選択を責める必要はありません。判定結果を知った上で向き合う準備ができているなら、それは十分な「最善の選択」です。いずれの場合も、獣医師と連携した健康管理を継続してください。
アフェクティッドは「即発症確定」ではありません。まず獣医師に相談を。
3つの判定区分のうち、クーリクが対象としなかった疾患についてはどの区分でも「未確認」の状態が続きます。その空白をPontelyの追加検査で埋めることが、健康管理の次のステップです。
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クーリクの遺伝子検査はどこの機関が実施しているのか
クーリクは外部の「遺伝子病検査専門機関」に検査を受託していますが、公式では機関名を明示していません。ペットショップが外部機関へ受託するモデルは、業界全体の標準的な仕組みです。
機関名が非公開=信頼性が低い、という理解は正確ではありません。コジマ・ペッツファーストといった大手ペットショップでも同様の方針を採用しており、機関名の非公開は業界慣習の範囲内です。
ペットショップへの検査受託モデル
クーリクを含む大手ペットショップが採用している検査モデルは、「ショップが申込→専門機関が検査→結果をショップへ返送」という受託型です。
クーリク公式ページで確認できた検査フローは以下のとおりです。
- クーリクが対象ペットの検査を専門機関に申し込む
- クーリクのスタッフが口腔粘膜のDNAサンプルを採取する
- サンプルを遺伝子病検査の専門機関に送付する
- 専門機関が判定した結果が「遺伝子病検査結果報告書」としてPDF形式でクーリクに届く
- 希望する購入者に証明書を1,100円(税込・任意)で発行する
このフローで飼い主が検査機関に直接関わる機会はありません。飼い主が受け取るのは、クーリクを経由して発行される証明書のみです。検査機関への直接アクセスや追加依頼は、現時点では構造上できない仕組みになっています。
飼い主が直接申込めない構造的理由
クーリクの仕組み上、飼い主が購入後に「追加で検査したい」と思っても、クーリクへの追加申し込みはできません。
クーリクの公式FAQには、追加検査について「現在検討中」と記載されています。現時点では追加検査の受付を行っていない状態です。購入時に実施された「1疾患」の検査が唯一の情報であり、その後で項目を増やす手段がクーリクには存在しません。
この空白を飼い主自身で埋める手段が、DTC(消費者向け直接申込型)の遺伝子検査サービスです。Pontely(ポンテリー)はショップを介さず飼い主がWebから直接申し込めるため、クーリクが検査対象としなかった疾患を自宅キットで追加確認できます。犬種別の対応疾患はPontelyの公式サイトで確認してください。
クーリク・ペッツファーストそれぞれの検査実施機関
クーリクとペッツファーストはいずれも検査実施機関名を公式に公開していません。両社の「外部機関への委託モデル」自体は共通しています。
クーリクについては公式ページに「遺伝子病検査の専門機関」とのみ記載されており、機関名の特定は現時点ではできません。詳細を知りたい場合は、クーリクのカスタマーサポート(0570-07-1122、受付時間10:00〜20:00)に直接問い合わせることを推奨します。
アニコムグループの子会社「アニコムパフェ株式会社」は独自の遺伝子検査ラボを持ち、ペット業界向けに検査受託サービスを提供しています。ペットプラスなど複数の大手ペットショップがアニコムパフェに委託していることは確認されていますが、クーリクがアニコムパフェに委託しているかどうかは公式情報として未確認のため、本記事では断定しません。
クーリクが検査対象としなかった疾患を個人で補完したい場合は、Pontelyの申込ページで犬種別の対応疾患を確認することが最短ルートです。
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クーリクとペッツファーストの遺伝子検査の違い


クーリクは子犬・子猫個体の遺伝子を直接検査するアプローチを採用しているのに対し、ペッツファーストはブリーダー段階での親犬検査を重視した「上流からの疾患予防」に注力しています。
同じ「遺伝子検査をしている大手ペットショップ」であっても、設計思想のレベルで大きな違いがあります。購入者として把握しておくべき違いを整理します。
親犬検査と子犬検査の設計思想の差
クーリクは「子犬・子猫個体の遺伝子」を直接調べる方式を採用しており、購入者は購入前後にその個体の検査結果を受け取れます。
これは購入者にとって明確なメリットです。迎え入れる子犬・子猫本人の遺伝子情報が事前にわかるため、万が一アフェクティッドだった場合に全額返金の選択肢が発生します。
一方のペッツファーストは、2019年から鹿児島大学の大和修教授との共同研究を進め、契約ブリーダーの親犬・親猫を対象とした遺伝子検査を実施しています。柴犬・豆柴に多いGM1ガングリオシドーシスについては、2022年時点で123名のブリーダー・2,136頭の親犬を対象に検査し、「GM1を産み出しにくいブリーディング環境」を整備してきました。
このアプローチは「遺伝病リスクのある子犬をそもそも生み出さない」という上流での予防であり、個体検査とは根本的に異なる思想です。クーリクの方式は「手元の子の情報が得られる」点、ペッツファーストの方式は「業界全体の遺伝病リスクを下げる」点でそれぞれ意義があります。どちらが優れているかではなく、購入者が何を求めているかで価値の感じ方が変わります。
検査項目数と犬種対応の比較表
クーリクの犬種別検査疾患は前述の25犬種・各1疾患です。ペッツファーストの子犬個体検査の詳細は、現時点で公式サイトから取得できていません。確認できた情報をもとに比較した結果が以下の表です。
| 比較項目 | クーリク | ペッツファースト |
|---|---|---|
| 検査対象 | 子犬・子猫個体 | 主に親犬・親猫(上流予防) |
| 購入者への証明書発行 | あり(1,100円・税込・任意) | 【要確認】 |
| 犬種別検査疾患数 | 各犬種1疾患(25犬種対応) | 【要確認:公式サイトで確認必要】 |
| 学術機関との連携 | 不明 | 鹿児島大学 大和修教授との共同研究(確認済み) |
| 追加検査の可否 | 現時点では不可(検討中) | 【要確認】 |
証明書の記載内容比較
クーリクは「遺伝子病検査結果報告書」を1,100円(税込・2026年4月時点)で任意発行しています。証明書にはQRコードが含まれており、詳細情報へのアクセスが可能な形式です。
証明書の取得を希望する場合は、クーリクスタッフに申し出ることで発行されます。検査そのものは購入時に実施されており、証明書の発行は事後の手続きです。検査期間は最長で2ヶ月かかるケースがあるため、早期に結果が必要な場合は購入時にスタッフに確認してください。
ペッツファーストの証明書の記載内容・費用・発行タイミングについては、公式での確認が必要です。【要確認:ペッツファースト公式または店舗への問い合わせで確認してから追記すること】
証明書を選ぶ際の実用的な基準は「第三者に遺伝子検査の事実を証明できるか」です。将来的に繁殖を行う予定がある場合や、ブリーダーとの情報共有が必要な場合には、証明書を取得しておくことを推奨します。
クーリクが検査していない疾患のリスクは、Pontelyで自分の犬種ごとに確認できます。
\クーリクが見ていない疾患リスクを自宅で確認/
クーリク遺伝子検査が調べない疾患とは何か
クーリクの遺伝子検査でクリアが出ても、検査対象外の遺伝性疾患については何も保証されません。検査後に遺伝病が発症する可能性はゼロではありません。
クリア判定を受けた犬が数年後に遺伝性の眼疾患や神経疾患を発症したというケースは、国内外の獣医学報告に存在します。これはクーリクの検査が不誠実であるという意味ではありません。「1頭のペットにありうるすべての遺伝病リスク」を購入時に網羅的に把握することは、コスト・時間・技術的制約の観点から現時点では現実的ではないためです。
検査対象外の遺伝病が発症する仕組み
遺伝病は現時点で1,000種類以上存在するとされています。現在の技術で検査可能な疾患は約300種類です。クーリクが行うのはその中の1疾患に限られます。
クーリクがトイプードルに対して検査するのは進行性網膜委縮症(PRA)の1疾患です。しかしトイプードルがかかりうる遺伝性疾患はPRAだけではありません。PontelyのHealthプランでは、同犬種に対してvWD1(フォンウィルブランド病タイプI)とDM(変性性脊髄症)を追加で検査できます。これらはクーリクでは一切調べられていない疾患です。
「クーリクでクリアが出た=この子は遺伝病の心配がない」という因果関係は成立しません。正確には「クーリクが検査した1疾患については問題がなかった」です。残りの疾患については、今も「未確認」の状態が続いています。
遺伝病リスクを完全にゼロにすることは不可能です。しかし「調べられる疾患は調べておく」という姿勢が、早期発見・早期対処への有効な備えになります。自分のペットの犬種で推奨される検査疾患を把握したい場合は、Pontelyの犬種別プランページから確認できます。
MIX犬・ハーフ犬が対象外になる理由
クーリクを含むほとんどの遺伝子検査サービスは「純血種」の犬種固有疾患パネルを前提として設計されており、MIX犬・ハーフ犬には同じ基準が適用できません。
純血種の遺伝子検査は、特定の犬種に多い遺伝子変異のパターンを調べる「犬種別パネル」という仕組みで成り立っています。MIX犬・ハーフ犬の場合、2つ以上の犬種の遺伝的バリエーションが混在しており、どの犬種向けパネルを適用すべきかを判定すること自体が困難です。PontelyもMIX犬については同様の制約があります。
MIX犬の飼い主に現実的な対応として2点を提案します。
- かかりつけ獣医師への相談:外見上の特徴や混血が推定できる場合、その犬種に多い疾患について情報提供してもらえることがあります
- 定期的な全身健康診断の充実:年1回の健診に加えて、3〜4歳・7歳・10歳といった節目での詳細検査を獣医師と相談して設計することが、遺伝子検査の代替的な健康管理になります
クーリクの遺伝子検査は購入時点での必須疾患を確認するもので、それ以上の追加は現時点ではできません。純血種であれば、PontelyでクーリクがカバーしていないPontelyなら犬種ごとに追加疾患を自宅で検査できます。
\クーリクが見ていない疾患を、Pontelyで補う/
クーリク購入後にPontelyで追加検査する方法
クーリクの購入後でも、Pontelyに個人で申し込むことでクーリクが検査しなかった疾患を自宅キットで補完できます。
PontelyはDTC(Direct To Consumer)型の遺伝子検査サービスです。ショップや動物病院を介さず、飼い主が直接Webから申し込み、自宅に届くキットでペットの口腔粘膜を採取して返送するだけで検査が完了します。クーリクの追加検査が現時点では受け付けていない状況において、現実的な補完手段として機能します。
クーリク検査にないPontelyの追加検査疾患
クーリクですでにクリア判定が出た疾患は追加検査不要です。クーリクが対象にしていない疾患のみPontelyで補完します。
以下の表は、主要犬種において「クーリクが未検査」かつ「PontelyのHealthプランで検査できる」疾患の一覧です。クーリクの証明書と照らし合わせながら、補完が必要な疾患を確認してください。
| 犬種 | Pontelyで補完できる未検査疾患 |
|---|---|
| トイプードル | フォンウィルブランド病タイプI(vWD1)、変性性脊髄症(DM) |
| チワワ | 変性性脊髄症(DM)、神経セロイドリポフスチン症(CL-MFSD8) |
| ポメラニアン | 進行性網膜委縮症(PRA-PRCD)、変性性脊髄症(DM) |
| 柴(豆柴含む) | 進行性網膜委縮症(PRA-PRCD)、変性性脊髄症(DM) |
| ダックスフント・ミニチュア | ムコ多糖症、神経セロイドリポフスチン症(CL-PPT1) |
| ゴールデン・レトリーバー | 神経セロイドリポフスチン症(CL-CLN5)、変性性脊髄症(DM) |
| フレンチブルドッグ | 高尿酸尿症、進行性網膜委縮症(PRA-RPGRIP1) |
| パグ | フォンウィルブランド病タイプI(vWD1)、ピルビン酸キナーゼ欠損症 |
Pontelyの申込画面では犬種を選択すると疾患の一覧が表示されるため、どの疾患が未検査かを照合しながら選択できます。クーリクの証明書でクリア判定が出た疾患は申し込む必要がないため、「未検査の疾患だけを追加で調べる」という使い方が最も合理的です。
猫についても、クーリクが対応していない疾患に対してPontelyの猫版プランで補完できます。対応疾患の詳細はPontelyの公式サイトで確認してください。
口腔粘膜採取から結果通知までの流れ
PontelyはWebから申し込み、自宅で採取、約2週間で結果が届くシンプルなフローで完結します。
申込から結果受取までのステップは以下のとおりです。


- Webから申込・プラン選択:Pontelyの申込画面(https://www.pontely.com/order/selectplan)で犬種を選択し、検査プランと支払い方法を決定する
- キット発送:決済完了後、2営業日以内に検査キットが発送される
- 口腔粘膜の採取:同封の専用綿棒をペットの頬と歯茎の間に挿し込み、頬の内側を10回程度こする。採取時間は1〜2分程度
- 返送:採取した綿棒を同封の返送封筒に入れてポストに投函する
- 結果通知:キット受取から約2週間で会員ページとメールにて通知。紙の結果証(カードまたはハガキタイプ)も郵送される
採取が不安な場合でも、専用綿棒での口腔粘膜採取はペットへのダメージがほぼない方法です。一度採取したサンプルは記録として保管されるため、別の疾患を追加で検査したい場合は原則として再採取不要で申し込めます(詳細はPontely公式または問い合わせ先050-5437-8162で確認してください)。
採取自体は歯磨きに慣れた子なら1〜2分で完了します。
Pontelyの料金プランと選び方
Pontelyの犬向け検査プランは用途に応じて3種類から選べます。
2026年4月時点のPontely公式申込ページで確認した料金は以下のとおりです。


| プラン名 | 料金(税込) | 検査疾患数 | 対象 |
|---|---|---|---|
| Starterプラン | 5,500円 | 1疾患 | すべての対応犬種 |
| Suggestプラン | 10,780円 | 2疾患 | 一部犬種のみ |
| Healthプラン | 15,400円 | 3疾患 | すべての対応犬種 |
プランの選び方の基準はシンプルです。クーリクで未検査の疾患が1疾患だけであればStarterプランで十分です。Pontelyが犬種別に推奨する疾患を一括で確認したい場合や、クーリクが複数の未検査疾患をカバーしていない場合はHealthプランが合理的です。
遺伝病は発症すると年間数十万円単位の治療費がかかるケースがあります。Healthプランの15,400円という検査費用は、早期発見による治療介入でその負担を軽減できる可能性を考えると、投資対効果の高い選択です。
自宅でキットを使うだけで結果が出ます。クーリクの検査に加えて、犬種ごとの推奨疾患を確認しておきましょう。
\今すぐPontelyで追加検査を申し込む/
よくある質問(クーリク遺伝子検査)
- クーリク遺伝子検査はどこの機関が実施しているのか
-
クーリク公式ページでは「遺伝子病検査の専門機関」と記載されているのみで、機関名は非公開です。ペットショップが外部機関に受託するモデルは業界標準の仕組みであり、機関名の非公開は信頼性に直接の問題があるわけではありません。検査実施機関の詳細はクーリクのカスタマーサポート(0570-07-1122、受付時間10:00〜20:00)に直接問い合わせることを推奨します。
- クーリク遺伝子検査でクリア判定でも発症する可能性はあるか
-
あります。クリア判定は「検査した疾患の原因遺伝子変異が検出されなかった」ことを意味するにすぎません。検査対象外の遺伝性疾患については、クリア判定は何も保証していません。感染症・腫瘍・生活習慣に起因する疾患も遺伝子検査では把握できません。「クリア=完全に健康で病気にならない」という理解は正確ではありません。
- MIX犬・ハーフ犬はクーリク遺伝子検査の対象になるか
-
クーリクの遺伝子検査は犬種固有の疾患パネルを使用するため、原則として純血種が対象です。MIX犬・ハーフ犬は複数犬種の遺伝的バリエーションが混在しており、特定の犬種パネルが適用できないケースがほとんどです。詳細はクーリクのカスタマーサポート(0570-07-1122)に確認してください。PontelyもMIX犬については純血種対応のため、対応外になる可能性があります。
- アフェクティッドと判明したときクーリクの補償はどうなるか
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クーリク公式では、アフェクティッド判定の場合に全額返金する旨が明記されています。返金を希望する場合の手続き詳細はクーリク公式またはカスタマーサポート(0570-07-1122)で確認してください。なおアフェクティッドと判定されても、必ずしも発症するわけではありません。引き続き飼育する選択も可能であり、その場合は獣医師との連携を強化することを推奨します。
- クーリクの遺伝子検査証明書はいつ、どのように受け取れるか
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証明書(遺伝子病検査結果報告書)は任意発行で、費用は1,100円(税込・2026年4月時点)です。希望する場合はクーリクのスタッフに申し出ることで取得できます。検査期間は最長2ヶ月かかるため、購入後すぐに発行されるわけではありません。将来的に繁殖を予定している場合や、ブリーダーとの情報共有が必要な場合は、購入時にスタッフに相談しておくことを推奨します。
- アニコム遺伝子検査とクーリク遺伝子検査はどう違うか
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アニコムパフェ株式会社(アニコムグループの子会社)は独自の遺伝子検査ラボを持ち、ペットショップ向けに検査受託サービスを提供しています。ペットプラスなどの大手ショップがアニコムパフェに委託していることは確認されています。一方、クーリクがアニコムパフェに委託しているかどうかは公式情報として未確認のため断定できません。アニコムパフェの詳細は同社の公式サイト(https://www.anicom-med.co.jp/gene/index.html)で確認できます。
- クーリク購入後にPontelyでクーリク遺伝子検査を補完することはできるか
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できます。Pontelyは飼い主が個人でWebから申し込めるDTC型遺伝子検査サービスで、クーリクが対象にしていない疾患を自宅キットで追加検査できます。申込後2営業日以内にキットが届き、口腔粘膜を採取して返送すると約2週間で結果が通知されます。料金はStarterプラン5,500円(1疾患)・Healthプラン15,400円(3疾患)です(いずれも税込・2026年4月時点)。MIX犬への対応状況はPontely公式(050-5437-8162)に確認することを推奨します。
クーリクの遺伝子検査に含まれていない疾患のリスクは、自宅で申し込めるPontelyで確認できます。一度検査を受ければ、追加疾患の検査は再採取不要(原則)で申し込めます。
\クーリクで購入済みの方へ——追加検査はPontelyで/
まとめ
クーリクの遺伝子検査は、購入時に特定疾患のリスクを事前に把握できる有効な仕組みです。ただし「1犬種1疾患」という設計上の制約から、購入後に飼い主が積極的に情報を補完する必要があります。
- クーリクは犬25犬種・猫21猫種に対して各1疾患を個別検査。証明書は1,100円(税込・任意)で発行される
- 結果区分はクリア・キャリア・アフェクティッドの3種。クリアはあくまで「検査した1疾患について」のクリアであり、他の遺伝性疾患は保証されない
- クーリクが検査していない疾患はPontelyで補完できる。Starterプラン5,500円(1疾患)・Healthプラン15,400円(3疾患)から選択し、申込から約2週間で結果が届く(いずれも税込・2026年4月時点)
- MIX犬は検査対象外になるケースが多い。その場合は獣医師との定期的な健康診断が現実的な代替手段になる
手元の子が今どんなリスクを持っているかを知ることは、「何か起きてから調べる」ではなく「起きる前に備える」ための第一歩です。
犬種ごとの推奨疾患をPontelyで一括確認できます。キット到着から結果通知まで約2週間です。
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参考情報・関連機関
- クーリク(coo&riku)公式サイト 遺伝子検査ページ|https://www.pet-coo.com/buy/genetic/
- Pontely(ポンテリー)公式サイト|https://www.pontely.com/
- Pontely 申込ページ|https://www.pontely.com/order/selectplan
- アニコムパフェ株式会社 遺伝子検査サービス|https://www.anicom-med.co.jp/gene/index.html
- 公益社団法人 日本獣医師会|https://nichiju.lin.gr.jp/
- 環境省 動物の愛護と適切な管理|https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/









